这是用户在 2024-10-10 16:07 为 https://kokoro.squares.net/psyqa070b.html 保存的双语快照页面,由 沉浸式翻译 提供双语支持。了解如何保存?

 

精神科Q&A

【0086】ある都立病院の電気けいれん療法
【0086】某都立医院的电休克疗法


・・もう少し解説します 再多解释一下

精神医療や精神病に関しては、偏見に満ちた報道がなされることが非常に多く、そのためたくさんの患者さんが心を痛めています。何かが新聞に出るたびに、どこの病院でも必ず何人かの患者さんの病状が悪くなっています。
精神医疗和精神病方面,常常会有充满偏见的报道,因此许多患者感到心痛。每当有新闻报道时,几乎所有医院都会有一些患者的病情恶化。

けれども、明らかに偏見に満ちた報道よりもはるかに悪質なのが、一見すると弱者の味方をしているようで、実は隠微な悪意に満ちた、読者に間違った知識を与える報道だと私は思います。こういう報道は、結果として医療や医療に対する人々の心を歪めるものにほかなりません。ご質問の電気けいれん療法に関する記事は、まさにこの種の悪質な報道にあたるもので、私は一読して非常な憤りを感じました。
然而,我认为,明显充满偏见的报道远不如那些乍看之下似乎在支持弱者,实际上却充满隐秘恶意并向读者提供错误知识的报道更为恶劣。这类报道最终只会扭曲人们对医疗及其相关事物的看法。您提到的关于电休克疗法的文章,正是这种恶劣报道的典型,我在阅读后感到非常愤怒。

記事を批判する前に、質問にお答しなければいけませんね。・・けれども、残念ながらこのご質問をされた方は、この記事を書いた新聞社の隠された悪意、すなわち「都立松沢病院で行っている電気けいれん療法は悪いものであると読者に思いこませる」という意図にのせられてしまっていると申し上げざるを得ません。やはりこの記事の欺瞞を分析することが、ご質問への答になると思います。
在批评文章之前,我必须回答您的问题。不过,遗憾的是,提出这个问题的人显然被这篇文章所写的报社隐藏的恶意所影响,也就是说,他们的意图是让读者认为“都立松泽医院进行的电休克疗法是坏的”。我认为,分析这篇文章的虚伪性将是回答您问题的关键。

まず1行目です。 首先是第一行。

日本の精神病院の草分けのひとつ、東京都立松沢病院(松下正明院長、1368床)で、患者を鎮静させるため、全身にけいれんを起こす「電気ショック」を頻繁にかけていることが明らかになった。」
日本精神病院的先驱之一,东京都立松泽医院(院长松下正明,1368 张床位)频繁使用全身抽搐的“电击”来镇静患者,这一情况已被揭露。

この出だしの文章からして、電気ショックは悪いものだということを示唆する雰囲気がかもしだされていますが、この段階では事実を報道していると言えないこともありません。
从这段开头的文字来看,电击似乎暗示着是一种不好的东西,但在这个阶段也不能说是在报道事实。

しかし次の第2文ははっきりした虚偽です。 然而,接下来的第二句话显然是虚假的。

欧米では全身麻酔と筋弛緩(しかん)剤を併用して実施する「無けいれん法」が原則だ」
在欧美,通常采用全身麻醉和肌肉松弛剂联合使用的“无痉挛法”进行手术。

これはまったくのデタラメです。電気けいれん療法には、確かに麻酔を使った無けいれん法もありますが、実際にけいれんを起こさせる方法と起こさせない方法のどちらを行うかは患者さんの状態によって決めることです。そして、電気けいれん療法における事故の大部分は麻酔の事故ですので、どちらが安全かといえば、麻酔をかけない方が安全だというのがほぼ定説です。ですから、この記事の記載は虚偽です。また、欧米を引き合いに出して、欧米の方が進んでいるのが常識とみなすような態度も不愉快なところです。
这完全是胡说八道。电休克疗法确实有使用麻醉的无抽搐法,但究竟采用引发抽搐的方法还是不引发抽搐的方法,取决于患者的状况。而且,在电休克疗法中,大部分事故都是麻醉事故,因此如果说哪种更安全,几乎公认不麻醉的方式更安全。因此,本文的描述是虚假的。此外,提到欧美,并将欧美视为更先进的常识的态度也令人不快。

そして第3文も不合理な記載です。 并且第三句话也是不合理的记载。

「けいれんを伴う電気ショックは、国内でも懲罰的に使われた歴史があり、せきつい骨折やけいれんが止まらなくなるなどの副作用が飛躍的に増える恐れも指摘されている。」
伴随抽搐的电击在国内有过惩罚性使用的历史,且有指出可能会显著增加脊椎骨折和抽搐无法停止等副作用的风险。

「懲罰的に使われた歴史があり」は正しい記載ですが、それはあくまで歴史にすぎません。これを何気なく書くことで、今の電気けいれん療法も懲罰的であるかのような漠然とした印象を与えていることは否めませんが、それより問題はその次の文、「せきつい骨折やけいれんが止まらなくなるなどの副作用が飛躍的に増える恐れも指摘されている」です。骨折は確かにけいれんの副作用のひとつで、高齢で骨がもろくなっているなどの症状がある患者さんに電気ショックを行う場合は麻酔をかけて行うのは常識です。これが先に述べた、麻酔をかける方法とかけない方法のどちらを行うかは患者さんの状態によって決める、ということです。それから「けいれんが止まらなくなる」ことは、正しい方法で行う限りはあり得ません。ただし、電気けいれん療法を非常に多くの回数行った場合には、その後自然なけいれんが起こりやすくなるということならあり得ます。これは重要なことですので、どの程度の確率でけいれんが起こりやすくなるかについてはたくさんの研究があります。この記事の「けいれんが止まらなくなる」という表現は、このことを指していると解釈することも出来ますが、素直に読めばずっとけいれんが続いてしまうイメージが浮かぶのが普通で、不適切な(あるいは悪意のこもった)表現だと思います。あえてこの表現を、自然なけいれんが起こりやすくなることを指していると解釈したとしても、それが「飛躍的に増える恐れ」を指摘している人はほとんどいません。
“被惩罚性地使用的历史”是正确的表述,但这仅仅是历史而已。毫无疑问,随意写下这一点会给人一种现在的电击疗法也具有惩罚性质的模糊印象,但更大的问题在于接下来的句子,“也有人指出,脊椎骨折和痉挛停止的副作用可能会急剧增加”。骨折确实是痉挛的副作用之一,对于老年人骨骼脆弱等症状的患者进行电击时,施行麻醉是常识。这正是前面提到的,是否施行麻醉的方法取决于患者的状态。然后,“痉挛停止”的情况,只要采用正确的方法是不会发生的。然而,如果进行非常多次的电击疗法,之后自然痉挛的发生确实是有可能的。这是一个重要的问题,因此关于痉挛发生的概率有很多研究。本文中的“痉挛停止”这一表述可以被解读为指代这一点,但如果直白地阅读,通常会浮现出持续痉挛的印象,这是一种不恰当的(或者带有恶意的)表述。我即使将这一表述故意解读为指自然痉挛的发生增加,但指出“急剧增加的恐惧”的人几乎没有。

さらに陰湿なのは次の文です。 更阴暗的是下一句话。

「治療体制が整った病院でのこの実態は精神医療の構造的な問題だとする声もある」
“在治疗体制完善的医院中,这一现象被认为是精神医疗的结构性问题。”

この「声もある」は、この会社の新聞記事で多用される表現で、いったい誰が言っているのかわからない。実は記事を書いた人の一方的な意見であることが大部分だという声もあります。少なくともこの記事の場合はまさにそうでしょう。「この実態」というといかにも悪いことのようですが、悪いことに見えるのはこの記事の欺瞞性のためであることはここまで述べてきた通りです。
这个“声音”是这家公司报纸上常用的表达,究竟是谁在说并不清楚。实际上,有声音认为这大部分是写文章的人的单方面意见。至少在这篇文章的情况下,确实是这样。“这个现实”听起来似乎是坏事,但看起来是坏事的原因正是因为这篇文章的虚伪性,正如之前所述。

その次の文になると、わけがわかりません。 接下来的句子就让我搞不懂了。

「電気ショックは正式には「電気けいれん療法」と呼ばれる。国内では、全身けいれんを伴う方法も健康保険で認められているが、無けいれん法に比べ診療報酬は20分の1で、「例外的に認められているにすぎないことは医療に携わる者の常識だ」と専門家は説明する」
电击疗法正式称为“电气痉挛疗法”。在国内,伴随全身痉挛的方法也被健康保险认可,但与无痉挛法相比,诊疗报酬仅为其的二十分之一,“这只是例外性认可,医疗从业者都知道这一点,”专家解释道。

この「専門家」というのはどこの誰でしょうか? 専門家がこんなことを言うはずがありません。架空の専門家か、あるいはこの記事に同調するエセ専門家の見解でしょう。だいたい診療報酬が低い治療法を用いることをなぜ「例外的」(かつ、論調からすれば「よくない治療」)と考えるのか。治療効果が同等なら診療報酬が低い方を用いるべきで、報酬が高い方を用いるのは何か必要性がある「例外的」なケースに限るべきでしょう。
这个“专家”到底是谁呢? 专家不可能说出这样的事情。这可能是虚构的专家,或者是与本文观点一致的伪专家的看法。首先,为什么使用诊疗报酬低的治疗方法会被认为是“例外的”(而且,从论调来看是“不好的治疗”)呢?如果治疗效果相同,就应该使用诊疗报酬低的那种,只有在有必要的“例外”情况下才应该使用报酬高的那种。

まだまだこの記事は続くのですが、この辺でやめておきましょう。記事の最後に、松沢病院の事務局が「取材には応じられない」と回答したと書かれていますが、当然でしょう。松沢病院は、東京都の第一線の精神病院で、他の病院では敬遠されがちな重症の患者さんをたくさん受け入れて治療しています。こんな虚偽と悪意に満ちた新聞記事を書く会社を相手にしているほど暇ではないでしょう。
这篇文章还会继续,但我们在这里就停下来吧。文章最后提到松泽医院的事务局回答说“无法接受采访”,这当然是如此。松泽医院是东京都的一流精神病院,接收并治疗许多在其他医院可能被避开的重症患者。它们可没有时间去应对这样充满虚假和恶意的报纸文章。

 

(記事は朝日新聞インターネット版2001年7月8日05:58に依拠しています)
(本文依赖于朝日新闻互联网版 2001 年 7 月 8 日 05:58 的报道)

精神科Q&Aに戻る 返回精神科问答

ホームページに戻る 返回首页